仕事のやりがい

Vol.1032024.03
「急性期病棟での患者さんとご家族の時間を大事に」
職種:
看護部
勤続年数:
6年

私は当院に入職し6年目になりました。現在は、急性期病棟という、患者の入れ替わりや状態の変動が大きい患者が多い病棟に勤務しています。この病棟で働く中で、入院という制限された療養生活の中で、患者さんとご家族の時間を持てるように関わることにやりがいを感じています。

最近、私の祖母が当院に入院しました。転倒後、大腿部の骨折が分かり、当院で手術からリハビリまでを他のスタッフの皆さんのお力を借りて行いました。祖母自身は初めての入院であり、特に不安が強く手術に対し何度も私に確認し、備えている様子がありました。その中で医師も看護師の同僚達も祖母の不安に対し、手術までの流れの説明やケアの方法について丁寧に、何度も対応してくださいました。手術を終え、経過が順調に進んでいると祖母に伝えた時の、とても安堵した表情は忘れられません。また、父や妹も祖母の容体をとても心配していましたが、医師からの説明や相談員からの電話に、安堵と感激の言葉があり、必ず伝えてほしいと何度も依頼されました。

入院中、祖母は元々食が細く入院食も進まない状況でしたが、医師や看護師スタッフに、少しでも摂取することや持ち込みした間食を摂取するようにと、アドバイスを受け、リハビリと同じように頑張っていました。仕事の合間に様子を見に行くと「言われちゃうから、頑張って食べなきゃね。」や「リハビリの先生にも心配をかけちゃうの、良くしてくれるから応えなきゃ。」と笑顔で入院生活の様子を話してくれました。今ではリハビリも終え、杖を使いながら自宅でマイペースに過ごしています。

祖母の入院生活を経て、自分の入院中の患者や家族との関わり方を見直す、きっかけとなりました。現在、時間の制限をとりながら面会が再開されていますが、限られた時間で患者さんとご家族がより親密な時間が得られるように、私には何が出来るかを考え、周りの目への配慮や患者さんのベッド周りの環境整備を意識した行動をとるようにしています。また、看護師からみた患者さんの状態や病状の経過をご家族に伝えることで、普段は見ることが出来ない患者さんの様子をご家族に知ってもらい、入院中はもちろん、退院後の生活を少しでもイメージしてもらえるように関わろうと考えています。家族としての目線と看護師としての目線を持った、家族対応をやりがいに感じ、今後も続けていきたいです。