仕事のやりがい
Vol.0992023.11
- 「患者さん一人一人のために」
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職種:
看護師勤続年数:
2年8ヵ月 -
私は西伊豆健育会病院に入職し、3年目を迎えました。私が所属する病棟は、何らかの疾患を抱え、急激に病状の変化が見られることが多い急性期病棟です。その中で、いつ病状が悪化してしまうかわからないといった緊張感の中で、日々業務に専念しています。そのような中、私は「患者さん一人一人に合った看護を提供すること」をモットーとして、入院時から個別性のある看護計画を立案し、看護実践を展開するよう心がけています。
以前、新型コロナウイルス感染症に罹患した患者さんが入院しており、その方が隔離療養中に脳梗塞を発症されました。麻痺に伴うボディイメージの変化に混乱し、もともと在宅で夫の介護をしており、それができなくなってしまうという精神的苦痛から、自身の思いや気持ちを話さなくなり、心を閉ざしてしまいました。隔離療養という環境の中、室内で何ができるか考えたところ、気分転換や麻痺側の上肢マッサージとして手浴をしてはどうかと考え、私が受け持つ際には、朝一番に実施を続けました。すると、意思表示がなかった状況から、少しずつ不安や思いを打ち明けてくれるようになり、治療に対する前向きな発言も聞かれるようになりました。
同じ疾患の患者さんでも、人間性や生活背景、病気に対する受け止め方が全く違います。その思いに寄り添い、受け止め、どうしたらその人らしくいられるか考え、その内容を個別性のある計画としてスタッフと共有しながらケアに臨むことが、私の仕事のやりがいです。