仕事のやりがい

Vol.116
2025.04
看護師
勤続年数: 10年

「この仕事をしてよかった」と思える瞬間

私は、当院に入職してから、もうすぐ勤続10年目を迎えます。現在は地域包括ケア病棟に勤務する、経験28年目の看護師です。当病棟では、急性期治療を終えた患者さんや、介護者が何らかの理由でケアができなくなった際のレスパイト入院などを受け入れる病棟して機能しています。患者さんは高齢者が圧倒的に多く、認知機能が低下し、ケアに難渋することも珍しくありません。そんな中、先日、ユマニチュード実践者の研修を受ける機会に恵まれ、受講しました。早速病棟でユマニチュードの技法を活用し、実践することで、みるみる対象者の表情が穏やかになり、拒否的な態度が緩和されるなど、目に見える効果が現れました。それまでは何も話そうとしなかった認知症の高齢者が突然笑顔を見せてくれた瞬間や、「ありがとう」と言ってくれた時、深い感動と喜びを感じました。このような体験は、日々の苦労や忙しさを超えて、「この仕事をしていてよかった」と思える瞬間につながっています。ユマニチュードの技術と哲学が心の通う関係作り、親身な対応が出来るようになったという専門職としての成長を感じさせてくれ、研修に参加する機会を与えていただける当院の教育体制にも感謝しています。
認知症患者のケアにやりがいを持って、仕事に取り組む力をいただきながら、今日も頑張っています。