仕事のやりがい

Vol.119
2025.07
入所
勤続年数: 11年7カ月

多職種連携で支える排泄支援の取り組み

私は排泄委員会のメンバーとして、ご利用者の排泄状況を把握し、適切なパッドやアウター類の使用を他職員に周知する活動を行っています。排泄支援という一見目立たない分野ですが、ご利用者の尊厳やQOL(生活の質)に深く関わる重要なケアであると実感しています。単に排泄介助を行うだけでなく、「この方は本来どのような生活をしていたのか」「今、何を望んでいるのか」といった視点を常に持ちながら関わることを大切にしています。
たとえば、トイレ誘導の際、ご利用者が少しずつ自信を取り戻し、笑顔が見られるようになったり、「また自分でできた」と嬉しそうに話してくださる姿を見ると、こちらまで嬉しくなり、大きなやりがいを感じます。こうした小さな変化の積み重ねが、ご利用者の心の安定や生活意欲の向上につながっていくことを実感できる瞬間です。
また、入院や加齢によって一時的にリハビリパンツを使用していた方が、綿パンツに戻れるようになったとき、ご本人やご家族から「以前の生活に戻れた気がしてうれしい」「自信が持てた」というお声をいただくことがあります。そうした言葉は、自分の支援がその方の「その人らしさ」を取り戻す一助となったという確かな実感を与えてくれます。
排泄ケアを通じて、その方のこれまでの生き方や価値観に触れ、「本来の姿に戻る」手助けができること。そしてその過程を他職種と協力しながら実現できることに、私は深い喜びとやりがいを感じています。”