仕事のやりがい
Vol.105
2024.05
理学療法士
勤続年数: 8年1ヶ月
利用者の思いに寄り添う
これまで病院や介護施設でリハビリテーション業務に携わり、患者さん・利用者さんの身体機能の改善のみでなく生活を念頭に置いて目標設定をして支援していくことを心掛けていました。病院から介護施設に転職するにあたっては、より生活や生きがいに目を向けた支援ができるという事への期待に胸を躍らせていました。
前年度より、健育会の目標に「愛情をもって親身な対応を心掛ける」が提示され、その実現のために、しおさいでも思い出ノートの作成やACPのシステム作りに向けた取り組みを行っています。スタッフとして参加していく中で、これまでの自分のセラピスト目線の「活動と参加」というとらえ方が、実は底の浅いものだったのでは、という思いを今更ながら禁じえませんでした。
看取り機能も果たしている高齢者施設では、機能や動作能力の改善はもとより困難なことが多く、維持や低下を遅らせるのが精いっぱいという状況です。その中で、何をリハビリテーションの目標とするかはいつも悩ましい課題でした。人生を通じて紡いできた思いをどうくみ取って、応えていくか。看護・介護スタッフや栄養科、連携室など多職種から、柔軟で創意あふれたアイデアや提案が様々なされる場で、視野を広げさせられるれる日々です。専門分野に拘泥するのではなく、利用者さんの人生にとって何が大切なのかを第一に考えていけばいいと確信できたことは、今後の働く指針となりました。